前回の投稿では、人間の身体は親神様からの「かしもの・かりもの」であることが分かりました。それでは自分のものは何もないのかというと、そうではありません。私たちには自由な心が与えられています。今回はその中で特に気をつけなければならない八つの心遣いについて見ていきましょう。
心遣い
親神様から自由に使うことを許されている心。天理教では、悪しき心遣いは苦難(病気や困難な出来事)を引き起こし、良き心遣いは幸福(喜びの姿)を呼ぶと教えられています。つまり、良くも悪くも、起きてくる全ての現象は私たちの心遣いに起因するのです。心が自分の物であるからこそ、そこから起きてくる結果も自分自身の責任となります。
さて、これまでの記事で述べてきたように、良き心遣いとはもちろん、困っている人に手を差し伸べる陽気ぐらしの心です。なので、ここでは悪しき心遣いについて順番に見ていきます。
八つの埃
・をしい:人の物を返すのを惜しんだり、嫌なことは人にさせて自分は楽をしようという心。
・ほしい:十分な働きもせず金銭を欲しがったり、人の物を見ては欲しがるような心。
・にくい:人の助言や忠告に対して反感を持ち、人を憎んで陰口をいうような心。
・かわい:自分や自分の家族さえ良ければ人はどうでも良いという偏った自己愛の心。

・うらみ:体面を傷つけた、望みを妨げたなどといって人を恨み、根に持つような心。
・はらだち:人が悪いことを言ったなどと腹を立て、人を虐げるような自己中心的な心。
・よく:常に満足することなく、物やお金を次から次へと手に入れようとする心。
・こうまん:自惚れ、威張り、人を見下し、人の欠点を探すような心。
心の自己点検
どうでしたか?多かれ少なかれ誰しも思い当たるところがあると思います。こうした心遣いはしないように気を付けるのが一番ですが、それも簡単なことではありません。
小まめに掃除をしていても、気が付けば部屋の隅が汚れているように、目に見えなくとも埃は毎日積もるものです。そして、まさに私たちの心にもこれと同じことが起きています。
毎晩ベットの上で、静かに今日一日を振り返り、自分の心の埃に気付いたら、明日は改善してみよう!と思って眠る。そんな素敵な習慣が、きっとあなたの人生を日に日に魅力あふれるものにしてくれます。
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